口コミの法則・その1
2008.06.27 Fri
マーケティング関連の本ばかり、なぜか固めて読んでます。自分にとって親しみやすいジャンルなのかもしれません。この日は「ティッピング・ポイント」について。
「急に売れ始めるにはワケがある」 著・マルコム・グラッドウェル ソフトバンク文庫
この本の原題は「The Tipping Point」。ティッピング・ポイントとは「あるアイディアや流行もしくは社会的行動が、敷居を越えて一気に流れ出し、野火のように広がる劇的瞬間のこと」です。この本では、流行現象を「口コミによる感染」ととらえて、そのメカニズムを説きあかします。
ティッピング・ポイントの要因として指摘されているのは、以下の三つです。
1)少数者の法則
社会に広いつながりをもつ「コネクター」、自分の知っている情報を他人に教えることで満足する「事情通」(メイヴン)、説得する技術をもった「セールスマン」から情報が流れていくこと。
2)粘りの要素
翻訳では「粘り」と表現してますが、消費者にとっては「刺さる」「ひっかかる」と表現した方が的確なような気がします。消費者の心に残る(粘る)演出、情報の出し方が大切だと指摘しています。
3)背景の力
ここではニューヨークの治安が急激に改善したことを例に、社会的背景を形成するような小さな問題を解決することが大きな問題の解決につながることを力説しています。ニューヨークの場合、地下鉄の落書きと無賃乗車をなくすことが、大きく作用したと説明しています。つまり、市場環境が変わったと思わせる象徴的な小さなことを変えることが大切だといいます。
先日読んだ「キャズム」と同じように、この本では市場を「イノベーター」「初期採用者」「初期多数派」「後期多数派」「出遅れ」の5段階に分けていて、ヒットが成立するには3番目の「初期多数派」の納得が得られることが必要だと説明しています。2番目と3番目の間の溝を飛び越えるのは、口コミ。中でも上記の3つの要因が、多数派を納得させるために必要だということです。
「少しの力で爆発的な感染力」とはいうものの、どこに集中すればいいか、わかるならいいんですけどね。その見極めが大切だと思いました。

