本場!ぶりしゃぶ祭り@氷見
2008.01.20 Sun
白川郷ライトアップをきっかけにした冬の北陸1泊2日の旅。せっかく金沢まで来たなら海の幸を楽しもうと、富山県の氷見へ行きました。去年4月に能越自動車道の氷見ICができたことで、金沢からの所要時間は1時間あまりと、ぐっと便利になりました。
氷見といえば、やはり寒鰤(かんぶり)。沿岸から急に深くなる海底の地形と、対馬海流の暖流のおかげで、富山湾は「天然のいけす」と呼ばれるほどですが、中でも氷見は大陸棚が発達していて、天正年間(1573年〜)から定置網での漁業が行われてきました。冬にはぶりを始めとして、フグ、カワハギ、マダラなどが獲れるそうです。
この日のお目当ては、ぶりしゃぶ。そもそもは、ぶりの脂のしつこさを何とかしたいと思った旅館の女将さんが考案したものだそうです。この冬、「キリン一番絞り」のCMに登場したこともあって、注目が集まっています。氷見でも「本場!ぶりしゃぶ祭り」と銘打って、2月いっぱいまで観光PRをしています。
そんなこともあって、氷見に行けば簡単に食べられるだろうと気安く考えてました。(これが後々の誤算につながるのですが...)。朝に獲れたぶりをお昼にいただこうという狙いで、当日、金沢出発前に電話予約。たまたま、そのお店が、氷見でとれた天然ものしか扱わないという職人気質のお店でした。過去にはフレンチや和の有名料理人が来店したことがあるそうですが、ご主人は「あの人らも、本当には魚を知らないね」と言ってました。これは期待できそうです。ちなみに、これはあじのにぎり。珍しい!

まずいただいたのは、おまかせにぎり。何といっても、ぶりのにぎりがスゴイ。天然ものらしく、すっきりとした脂。まるでトロのようです。あっという間に平らげてしまいました。

引き続き、ぶりしゃぶをいただきはじめました。ところが、地元の常連さんから「ぜいたくだね...」「ま、いろいろ食べ比べてくれればいいんじゃない?」という声が聞こえました。明らかに「ぶりの天然ものを鍋に突っ込むなんて…」というニュアンス。アウェーのピッチに立つサッカー選手のような心境になりました。

確かに、天然ものは、今まで自分が食べてきた養殖ものと明らかに異なり、くどさや嫌みが全くありません。確かにこれをしゃぶしゃぶにするのはもったいないというのも理解できました。ということで、途中から、刺身としていただきました。
続いていただいた、ぶりの塩焼きも絶品でした。脂が落ちて、スッキリとした味。ぶり大根は、とれたてのぶりを血まみれのままグツグツと煮て、大量にでる灰汁をすくいとった末に出来上がります。灰汁の存在が信じられないほどに澄んだ色と味でした。

お店にねっちり3時間滞在して、アウエーな空気を覆し、常連さんが今朝釣ったばかりのオニカサゴの肝(絶対にお店で売っていないもの)をちょっとだけいただくことができました。こちらはオニカサゴのヒレ。ヒレ酒の香ばしい香りがお店に充満していました。

氷見では、ぶりの漁獲量が減ったために、仲買とそれにつながる料理屋・旅館の間で、生き残りをかけて熾烈な競り合いと駆け引きが毎日行われているそうです...お店の方もぶりを手に入れるのに相当苦労しているようでした。お店としては、1週間前に予約すると助かるということでした。
いまや、ぶりは高級食材。無邪気にぶりしゃぶを食べるのではなく、天然ものをじっくりと味わうのがいいようです。ごちそうさまでした。おいしかった!

